大塵塩蔵雑記帳

異常者大害虫の備忘録

ブリコンのお話①

読者の皆様、あけましておめでとう御座います。

ヌタウナギの話が中途半端なところで止まったままだが、ひとまず許してほしい。必ず書く。

 

今回は何の話なのかというと、ブリコンである。皆さん、ブリコンをご存知だろうか?もちろんここで言うブリコンは〜BLEACH CONCEPT COVERS〜のことではない。検索して出てくるのはそちらばかりだが、今回の主役は不人気なデカいカラシン、Brycon属のお魚である。

ところで読者の皆様は故グランデ・オガワ氏をご存知であろうか?熱帯魚にそこそこの関心がある方、古くからこの趣味をやっていらっしゃる方ならご存知だろうと思うが、アマゾンに移住し、多くの熱帯魚を日本に紹介したと同時に、釣り人としても有名な方であった。そんな彼のブログには、こう書かれている。

『グランデ・オガワの大好きな魚族シルバー・ドラド(ブリコン類)』(ドラードの研究2

http://amazonfishing.blog134.fc2.com/blog-entry-7.html?spより)

そう、ブリコンとはかのグランデ・オガワ氏も愛した魚なのである。なのに我々はブリコンについて何も知らず、何も語っていないではないか。と言うことで、語るわけである。

日本語でブリコンについて書かれた記事を探すと、まとまっているものは先述のグランデ・オガワ氏のブログ内、『シルバードラドの研究』と題された2ページがほとんど唯一と言って良い。実は過去にはもう少し情報が得られたのだが、Yahoo!ブログと共に闇へと消えた。

リンクを貼っておく

http://amazonfishing.blog134.fc2.com/blog-entry-9.html

他に出てくるのは、飼育個体の様子を載せたブログとショップの入荷情報ばかりである。

ここまで、前置きのつもりが長くなってきているので、今回は私がブリコンに魅了されたきっかけだけを書いて終わりとしたい。

2020年秋、3年と少し前のことである。それまでポリプテルスとシクリッドを中心にカラシンはコロソマとタライーラ程度しか飼っていなかった私が、アクアライフ誌だったかなんだったのか、何かの特集でみたドラードの姿に魅力されてしまったのである。ドラードについてもまたおいおい記事は書こうと思っているが、今回はまあ置いておく。そのドラードはあまりにも一般家庭で飼育するには大きいのだ。そんな折、ヤフオクでニュータイガードラドなる魚を発見した。どうやらこのドラド?は30センチ程度らしい、調べてそう知った私は迷わずこの魚を落札した。一万くらいだったと思う。下の画像の個体である

f:id:osio-gomizo:20240108052113p:image

ニュータイガードラド 

Brycon cf. alburnus

赤みがかったヒレ、金色に光る鰓蓋と目、大きく裂けた口に魚らしいギラギラの流線型の体。何もかもが魅力的だった。今にしてみれば、ドラドなんかよりずっとかっこよかった。そう、この魚こそが私が初めて飼育したブリコンである。タイガードラドの名で入荷する魚はオリゴサルクス属とブリコン属があるが、本個体はブリコン属のもので、特徴的な頭の形などからおそらくBrycon alburnusかその近縁種であろう。この個体のために60ワイド水槽を買ったことを覚えている。しかしこの個体は一年ほどで、脳震盪だったのか何なのか、ふらふらと泳いだ後死んでしまった。

これ以降、ニュータイガードラドはおそらく輸入されていないが(2024年1月現在)、私は再びこの魚に会うことをずっと夢に見ている。

と同時に、他のブリコンへも興味が広がっていくのである…